(第49号・2015(平成27)年1月17日号)
  季節の便りをお届けします。

< 地 図 − 生き物リスト >

 昨年は自然災害が多くあった。6月頃からマイマイガが大発生、8月17日の豪雨、9月27日御嶽山"土曜日の晴天お昼もみじ晴れ"で登山者57名死亡、今も6名の方が行方不明、10月の台風18・19号は列島縦断直撃かと警戒したが幸いセーフ、12月18日には高山では積雪87cmと倒木で停電と通行止めが続出。
 ことしは穏やかな1年であってほしい。
 で、今回は昨年後半を振り返って、「マイマイガ」「初めてのヘリ」「焼岳・西穂山荘・双六・乗鞍」「コナラ山の雪害」。


「マイマイガ」
 7月21日に、白川村の大白川へ、白水湖、白水の滝、白山を見に行った。7月はブナ林の新緑がまぶしいはずが、ブナもナラも所々に枯れ木のようになった木があった。
 飛騨では6〜8月頃にマイマイガの幼虫が大発生。早い時期には林道上にブランコ毛虫がまさにスダレのようにぶら下がっていたり、高山市ではガが寄るので暗くするためグランドなどを夜間閉鎖としたが、そのうちウィルスが蔓延したとかで、幼虫の状態で大量に死んでしまい、成虫が飛び回る事態には至らなかった。自然の自己調節機能、恒常性、ホメオスタシスを思い出した。マイマイガの二の舞にならぬような経済・社会・人間生活を願う。

「初めてのヘリ」
 8月17日、飛騨地方は集中豪雨に見舞われ、連続雨量は高山で389mm、清見町楢谷で465mmを記録、各地で川の護岸決壊、土砂崩れなどが発生した。山奥の被害状況を確認するため、中部森林管理局(長野市)がヘリコプターをチャーターし、飛騨森林管理署のほか高山市と飛騨農林事務所の林業担当者が清見地区を中心に飛ぶことになり、生まれて初め乗ることになった。GPSと地図を見ながら、百聞は一見に如かず、一目瞭然! 所どころに林道や山肌が崩れた箇所が確認できたが、大雨の割には大きな崩壊は見られなかった。

「焼岳・西穂山荘・双六・乗鞍」
 7月26日は高校の同窓生と「焼岳」、8月11日は「山の日制定」のPR活動で西穂山荘、9月2日はテント場の土砂防止対策で「双六岳」、9月29日は登山道復活の検討で「乗鞍岳」に行ってきた。
 焼岳は、暑かった(高山で最高35.5℃)のに水を少ししか持って行かなかったので疲れたが、友だちと楽しかった。
 西穂山荘は、仕事でなけりゃ雨の日は登らないが、登山者が多くてびっくり。
 双六岳は、さすが北アルプス、しっかり整備された登山道を登って山小屋の方々に感謝。
 乗鞍は、観光バスで行って帰るのではなく、ゆっくり楽しみたい。

「こなら山の雪害」
 12月17〜18日にかけて湿った雪が降り続き、高山で積雪87cmを記録。各地で倒木が発生、電線にかかって停電がピークで15000世帯、また除雪と倒木で道路が通行止めになった。
 こなら山はどうなったか、年末に行ってみたところ、太さ20〜30cmもあるコナラが曲がったり途中で折れたり、カラマツも先が折れるなど大被害。
 こなら山は、中部縦貫道の建設工事のため立ち退きを迫られた牛舎の敷地を確保するため、半分くらい伐採することになり、すでに作業が始まったところに、雪害が重なって見るも無残。
 元もとコナラ林は、薪や炭に利用するため、短いサイクルで伐って、伐り株から自然に出てきた芽を育てる天然力を活用した「萌芽更新」を繰り返してきたもの。それが50年以上も自然の推移に任せたので、コナラは背が高くひょろひょろになって被害も大きくなった。ま、残りのコナラが種を落とすだろうし、自分でも少しずつ木を植え、手入れを続けていきたい。


(H27.1.17更新)