(第61号・2022(令和4)年7月15日号)
  季節の便りをお届けします。

< 地 図 − 生き物リスト >

○ウクライナ
 2月24日にロシアのプーチン大統領がウクライナに軍事進攻してはや4ヶ月。いまだにロシアはウクライナへミサイルを飛ばして民間施設を破壊、多く民間人が亡くなっている。もはやロシアは「テロ国家」としか言いようがない。兵士も、ウクライナ10,000人、ロシア15,000人が亡くなったと報道されている。
 欧米は自由と民主主義を守るため、ウクライナへ武器を多く支援、フィンランドとスウェーデンがNATOに加盟する見通し。
 日本は当初人道支援を行ってきたが、戦争が長引くにつれ目立った動きが見られない。極東で石油と天然ガスを開発するサハリン2から日本側・商社は権益を守るため撤退せず継続してきたが、ここにきて、ロシア側が一方的に国有化し撤退せざるを得ない様子、サケ・マス漁業も「要らん」とは言えない、ちょっと情けない状況。
 自分も当初は、UNICEFとウクライナ大使館に寄付したが、その後何もしていない。
 心配の一つは、ロシア・中国・北朝鮮などの「強権国家」と、欧米を中心とした「自由と民権国家」に世界が分かれ、戦争拡大、武力で解決する。
 もう一つは、日本でも、国を守るため軍備増強、憲法改正の勇ましい声が多くなること。日本は太平洋戦争で負け、もう二度と戦争は起こさないと誓った、その象徴が憲法であると思う。

○コロナ
 全国の感染者は、ことし2月の1日105,587人をピークに減少し1日1万人台になったが、7月に入って増加、7月6日には45,818人なった。
 コロナウィルスは、アルファ、ベータ、ガンマ、...と変異し、現在は症状はそれほどでもないが感染力が強いオミクロン株のBA.5に置き換わりつつあるという。
 コロナ疲れとか、ウィズコロナとか、かかっても大したことがないんでは、という世間の風潮もあり、もう旅行も飲食もOKという流れなのか、これから夏休みに入り、どうなることやら。

○安倍元首相暗殺
 7月8日、参議院選挙の街頭演説中に、41才の男に手製で襲撃され亡くなった。秋に「国葬」とのこと。志(賛同はしないが)半ばにして気の毒ではあるが、森友学園、加計学園、桜を見る会、宗教法人など支持者を増やすため?の疑惑、国会でのうそ答弁などなど、うやむやのまま幕引きとなってしまう。直後の7月10日、参議院選挙も自民党圧勝、野党はバラバラで、つまらない選挙に終わった。

 6月末から猛暑、関東では40℃を超え、高山でも35℃を超えたが、7月に入って梅雨に逆戻りのような天気が続いている。

 前置きが長くなったが、今回は参加している「野あそび倶楽部」のお話(会報より)


「野あそびと私」
 新型コロナが収まらず、野あそびの活動も中止になって残念です。わたしは10年以上前に保谷さんから誘われて野あそび倶楽部の会員になりました。仕事(国有林)の関係で県外に単身赴任が長かったので殆ど活動には参加できませんでしたが、数年前に地元高山の勤務となり参加できるようになりました。
 はじめは、障がいのある人の何かお役に立ちたいという気持ちはあるものの、どうやって接したら良いのかよく分かりませんでした。先輩がたが気軽に接しておられるのがうらやましかったです。また山の仕事に関わってきたので、特に「安全」については神経質なタチです。野あそびの山行きに参加すると、皆さんの足元などが気になってしまい、気疲れします。それでも活動に何回か参加したおかげで、難しく考えず少しは気楽に接することができるようになりました。またこれまでは町で障がいのある人を見かけると、「チラ見」だけでどちらかというと避けていましたが、今はその人が何か困っていないか、見る目が少し変わったような気がします。
 ところで、もう30年以上も前になりますが、北海道で勤務していたときに、森林動物に関する研修で富良野にある東大演習林に行きました。広大な天然林に様々な生き物が生息しており、絶滅のおそれがある野鳥、クマゲラもいます。講師の先生に何か質問しようと思い、「なぜ絶滅しそうなマイナーな生き物を保護しなければならないのですか」と尋ねました。先生は「弱いものが生きていける環境ならば、おおかたの生物、ひいては人間も大丈夫。」というようなことを話してくださいました。なるほど。以来、自然保護とか、希少野生生物の扱いといった話、最近では、マイノリティへの差別・偏見といった話を聞いたりすると、その時のことを思い出します。
 新型コロナは弱い人ほど大きな影響を受けています。個人も会社も行政も誰も経験したことのない病気で、タチの悪いことに、感染者が増えるとウィルスの変異も多くなります。まずは自分自身がかからないよう、しばらくはガマンです。
早く新型コロナが収まって、また野あそび倶楽部で障がいのある人たちとふれあう場が広がることを願っています。
(野あそび通信第41号・R03.5.25より)


(R04.7.15更新)